公開日 2016年8月11日 最終更新日 2021年3月8日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃、夫の浮気、夫婦問題に悩んでいる方に接していますが、いつもカウンセリングで
大事にしている事がいくつかあります
相談者は多くの場合、かなり弱ってしまって思考能力が低下している状況で来られます
その相談者に、多くの事を言ってもなかなか始まらないわけです
できる事を絞って伝えていく事が非常に重要です
『夫の事は大事に優しくして、でも時には怒る時には怒らないとね』
『不倫は夫も出来心だから許してあげる事も大事、でも夫にはもう一回やったら許さない
という態度を出して』
と、何だか真逆の事を並べるアドバイスをしていては、結局相談者は
『言っている事はわかるけど、結局私はどうすればいいの』
とますます思考能力が低下するのです
しかし、現実はこういうアドバイスをしているカウンセラーも少なくないはずです
なぜなら、
‘アドバイスに責任を取りたくない‘
という気持ちが見え隠れしているからです
つまり、最後はあなたが決める事だよと言うのは大事な事ですが、その選択肢を曖昧に
並べて、じっとしている事と動くべき事を並列に言えば間違った事を言っている事には
ならないからです
しかし、それでは疲れている相談者の状況を前に進めていくアドバイスにはならない
わけです
カウンセリングで大事な事は、
‘とにかくこれをやってみて‘
と言い切る事です
カウンセラーは相談者の状況を聞いて、これを信じてやってみてと言いきらなければ
存在の意味は薄れるのです
なぜなら、相談者には選択する思考がないのに、
『選ぶのはあなただからね、私は責任取らないから』
という事を言っているのであれば、アドバイスでも何でもありません
とにかく、選択する事すらできない相談者に対して、カウンセラーがこれをやってと
言う強さがいるのです
このブログを仮にカウンセラーになりたい方が見ていて
『私は無責任には発言でいない』
『人の人生を左右するような事を言う事はできない』
と思っている方がいたとすれば、自分に甘くて大きな過信をしている人です
要は、大事な事を言い切れないカウンセラーに相談者は責任を持ってほしいとか人生
を預けるなんて怖くて怖くてできないのです
つまり、言い切れないカウンセラーに相談者の役に立つ力はごくわずかしかないのが
現実です
カウンセラーをやっていますと、本当に多くの方が信頼して話をしてくれます
それは、相談者から見て、
『この人は信用できる』
『この人のパワーをもらいたい』
『この人の言う事を私もやってみたい』
と思ってもらえるからこそです
そこに、カウンセラーの言葉が具体的でわかりやすくなければ、相談者は見向きもしない
はずです
そのために、どういう言葉や行動が必要なのかという事をいつも気にして過ごす毎日です
カウンセリングは相談者と接している時だけがカウンセリングではなく、一人でいる時も
いつ来るかわからない相談者のために、言葉や行動を用意する必要があります
そして、会った時にパッとそのアドバイスが出るようにするのです
その時間をしっかりと一人の時に続ける事で、相談者に信頼してもらえるのです
それがなければ、責任ある言葉や行動は出ないのです
最終的に、カウンセラーは相談者の不倫の悩みをきっかけに、人生の考え方や生き方を
具現化していかなければいけないのです
その思いを持って初めて、真のアドバイスがあるのです
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