公開日 2021年1月12日 最終更新日 2021年3月26日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃夫の不倫に悩む相談者に対して、いろいろなアドバイスをするわけですが
最初に、そのアドバイスを聞くスタンスを作ってもらう事が大事です
目次
まず相談者とカウンセリングのスタンスを合わせる
そのスタンスというのは、
‘現実がいいか慰めがいいか‘
という事です
どういう事かと言いますと、相談者にとっては起こっている事自体が自分には
耐えられない苦しみを生んでます
そうなると心のどこかで
- 『この気持ちをわかってほしい、慰めてほしい』
- 『夫が悪い事をしているのはわかっている、で自分を責める自分もいる
それを優しく違うと言ってもら痛い』 - 『私の苦しみを受け止めてほしい、世界一不幸な私をわかってほしい』
という心理もどこかにあります
相談者にとって必要な事をアドバイスする
その心理を主体にしてカウンセリングを受けてしまいますと、結局その時は
気持ちが少し楽になりますが、家に帰るとすぐに夫への恐怖や怒りや不安が
押し寄せてしまいます
それでは相談者の人生は、夫の言動で振り回され続けてしまいます
そうならないためにも、現実の状況が好転するアドバイスする必要があります
そのために
『まずお話ししますが、慰める方がいいか現実をお話しした方がいいかどちら
ですか』
という事をお聞きします
その質問には、相談者は本能的に
『現実を言ってください、現実がいいです』
と、決意したように言います
愛され妻では何も変わらない
要はその最初の決意が相談者の状況を一番変えるのです
これが
- 『本当に辛いですよね、でもご主人に優しくしていればわかってくれるはず』
- 『こんなに努力しているのですから、きっとよくなります』
- 『少し気持ちを楽にして、ご主人が帰ってくる来るのを待ちましょう』
というように、慰めにもならない慰めを言っても何も変わらない
と言いますか、状況はどんどんひどくなるのです
いわゆる
‘愛され妻‘
という言葉に象徴されているように、アホな夫にすがる妻という典型的な
‘形だけの夫婦‘
を続けてしまう事に他ならないのです
相談者に必要な思考は現実を優先する事
そこから現実を見る事を選択肢に入れて聞くのは、相談者が
- 『私は慰めてもらうために来たんじゃない』
- 『今までと同じところにとどまってはいけない』
- 『甘い自分を捨てなければいけない』
と、わかってもらうためです
相談者が現実を話してほしいと自分で言うと、その現実に立ち向かう決断が
出て来ます
それこそが、この不倫に対しての最大の武器になるのです
腹を決めて戦えば、必ず味方ができます
味方が増えれば、一人ではなくなるのです
一人ではなくなれば、いろいろな事に勇気を持って戦えるのです
そのために、最初の
‘現実から逃げない‘
という腹を決めるのです
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