夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃夫の不倫に悩む相談者に接していますが、相談者の中では一人葛藤が生まれている
わけです
その葛藤は究極
‘夫か自分か‘
という選択に行き着きます
どういう事かと言えば、
『夫に嫌われたくない、夫の言っている事を優先させよう』
『夫をもっと大事にしてあげなければいけなかった』
『夫の事が好きだから、不倫には目をつぶるしかない』
という、夫優先の思いと
『私にとっては許せない事、このままではいけない』
『私が何をしたの、何でこんな目に遭わなければいけないの』
『私を苦しめるのはなぜ、私は悪くない』
という、自分を優先させる思いです
しかし、この両者の葛藤と言うのは夫婦という関係性の維持からどうしても前者を優先
させてしまいます
言い方を変えると、
‘自分を押し殺す‘
という事になってしまいます
それはもちろん苦しい事でしかありません
なぜなら、理不尽な事が起こっているにもかかわらず何もできない自分です
ただただ、
‘夫の良心‘
に期待するようなものです
しかし、その中で現実はと言えば全く逆になっています
期待を裏切られるというか、
『期待していた自分がバカだった』
という事になるのです
しかし、一旦自分を下げて夫を優先させている構図はなかなか修正できないのが実情です
そこからどうすればいいのか
それは
‘水に流してはいけない事がある‘
という心の基準を作るという事です
とかく日本人というのは、理不尽に我慢しがちです
それは自然災害が多かったり、資源が乏しいという国土が背景にもあります
毎年のように水害や地震で家が流されたり、壊れて死傷者が出ます
また、狭い所に人がひしめき合っているのでどうして我慢する場面が出てきます
そういう国の歴史が、何かトラブルがあっても
‘水に流そう‘
としなければ、対応できないのです
日本人特有の人間関係の作り方で、
『あまりギスギスしたくない』
『強く出ると、その後の関係に悪影響を出す』
『何かを指摘するのは苦手』
と、無理無理自分の気持ちを閉じ込めてしまいます
しかし、夫の不倫はその対象にしてはいけないわけです
なぜなら、不倫は夫婦関係をどうこう言う前に
‘人に迷惑をかけている犯罪‘
でしかないのです
妻のみならず、子供や両親兄弟や友人知人にも怒りや不安をもたらしています
それがある時点で、妻として水に流すという対象ではない
一人の社会に身を置く立場として、
『これを許せるわけはない、私の事だけではない』
という事に気付いてもらうのです
夫の不倫を
‘夫か自分か‘
ではなく、
‘不倫バカ二人か世の中の人か‘
と考えなければいけない
そう考えると、水に流すどころか
『とことん追求しなければいけない、なあなあで済ませない』
という自分が出てくるのです
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