夫婦カウンセラーの木村泰之です
先日、ご相談者のS さんからご連絡をいただきました
S さんは、昨年の秋に初めて私のところにご相談に来
た方です
内容は御多分に漏れず、夫の不倫です
そもそも、S さん家族にはお子さんもいて幸せな生活
を送っていました
夫とはS さんが就職する前に学校で知り合い、そのま
ま交際が始まって結婚に至りました
S さんの実家は遠方で、夫の実家に近い所に嫁いでき
て、結婚生活が始まりました
もちろん、S さんも実家を遠く離れていても夫との生
活は苦になりませんでした
お互いに信頼しあって、夫の両親ともうまく関係を保
って頑張ってきました
そして、お子さんも生まれて大きくなってそのさらな
る成長を楽しみにしていました
その中で、夫の不倫が突然起こりました
夫は仕事では転職をしたため、ストレスも抱えている
のはS さんも感じていました
家では口数が減り、何か険悪な表情を浮かべます
S さんも仕事が忙しいので、ある程度は仕方がないと
いう思いでした
その中で、お子さんが一人暮らしを始めたりした中で
夫にも、子供に対しての親の愛情を出してほしいとい
う事を伝えていました
しかし、夫は何か殻にこもったかのような様子です
そして、その中で驚くべき事が起こったのです
S さんは、夫の実家近くに嫁いで20年以上の結婚生
活を送っていました
S さんの実家は遠く離れた場所で、地縁も人縁もな
い中、頑張って暮らしてきました
それもこれも、大事な家族が幸せに暮らしているか
らであり、それ以外の事は何も必要ないという思い
でした
S さんも近所で一生懸命働いて、少しでもお子さんの
学費の足しにと、遠くに一人暮らしで頑張るお子さん
に親としての協力を惜しみませんでした
その家族の絆を大事にしていたS さんに、驚くべき事
が起こったのです
少し前に転職した夫は、少しストレスを溜めているの
かというほど、家でも暗い表情でした
その夫の事は気になっていましたが、お子さんの事も
心配でしたので、なかなか気持ちが落ち着かないまま
時間が経過していました
その中で、夫がその職場で社長から仕事の配置換えを
言われたのです
もちろん、会社の人事ですからそれはあってもおかし
くないわけです
しかし、その夫の異動の理由は社内不倫でした
夫が同じ会社に勤める、バツイチのブス女と密会して
いる事を、他の従業員に社長あてに密告されていたの
です
そしてその社長にもう二度としない事、今の仕事を配
置換えする事を、書面で約束させられていたのです
S さんは、夫が会社のブス女と不倫をしている事を内
部告発されている事に、大きなショックを受けます
しかし、それは自分の預かり知らぬところで起こって
いますから、事の顛末を聞くしかありませんでした
もちろん夫の会社の社長は怒り心頭ですし、この状況
に会社を辞めさせられなかっただけでも不幸中の幸い
です
そのブス女のほうを、辞めさせる事になったのです
そして、夫は会社の配置換えをさせられて、S さんに
やさぐれた態度で家にいる毎日です
その状況に、S さんも裏切りや夫の逆ギレに対して本
当にやり場のない怒りを覚えます
少し前までの、平和な家庭は遠い昔のように感じてし
まいます
その中で、必死にネットサーフィンで何が自分の心の
拠り所になるかを探します
そして、私のブログにたどり着きます
いろいろなブログの中で、私のブログを読むのは
‘絶対に妻が負けてはいけない‘
‘こんな理不尽を許していいはずがない‘
‘自分は何っ得しているのか‘
という事に、心の琴線が触れたのです
そして、私の事務所に来る事も約束します
S さんは、夫の水面下で起きていた不倫を会社の不祥
事という形で知った自分が、何をどうすべきかをネッ
トで
探し続けていました
その中で私のブログを発見し、事務所に来られました
今までの経緯を聞いても、他の相談者同様本当にあほ
でふざけた夫とブス女です
その二人に、何をどうしていいか頭の整理もつかない
でいるS さんです
‘やはりこのブス女とはまだ切れていない
はずですし、仮に切れているとしても、
そのやりきれない気持ちをしっかりと形
に出さなければいけません‘
と言います
‘そうです、私も子供も本当に苦しい思い
をしていてこのまま何もなかったなんて
絶対にできません‘
と、心の底にある怒りを必死に言葉にしています
その中で、夫とブス女が切れているかどうかを調べる
必要もあります
そして、少し時間がかかる中で、どうしても相談者の
交流をしてもらうほうがいいと判断して、S さんの訪
問に合わせ、数名の先輩相談者にも来てもらいます
その中で、自分以外にも同じような思いをしている先
輩相談者の話を聞いているうちに、S さんも力がみな
ぎる思いです
そして、夫の不倫を知っているお子さんにも強い母親
を見せなければいけない事も、話の中で感じるのです
S さんは、私の事務所でカウンセリングと相談者の交
流をきっかけに、強くなる自分を決意します
夫はといえばどんどん家の中でも態度が悪くなり、生
活費も出すのを渋りだします
それこそが、ブス女と続いている証拠に他なりません
会社に言われているのをしり目に、本当に精神年齢が
低いというより、地域社会を乱すチンケな悪党です
会社に置いてもらえただけでも、感謝すべきところを
恩を仇で返すような行動を取っているのです
その夫に、S さんも怒りが日に日に増していきます
その間も、先輩相談者ともラインでやり取りして力を
溜めていきます
そして、私の紹介した探偵を使って、夫とブス女の密
会を撮る事にします
そのチャンスは夫が辞めたブス女が住む町に、仕事で
行くタイミングです
その行く日が、月を追う毎増えているのをS さんもわ
かっています
しかし、S さんもお子さんの事も面倒を見てあげなけ
ればいけないので、夫の密会を撮る事だけに集中でき
ない事も、状況がすぐに進まない時があります
その中で、夫の動きを捉える日がようやくきます
そして、夫とブス女が女の家に入る場面を撮る事に成
功します
S さんは、夫とブス女が密会している場面を探偵に撮
ってもらいます
撮れるまでは、悶々としている時間も短くはなかった
わけですが、それでも相談者の交流やお子さんの事を
考えて、夫とも戦い続けながら来ました
そしてその証拠を撮った事で、次に何をするかがはっ
きりとしてきます
そして、夫が生活費を削ってくる事に対しても以前の
S さんであれば、言い負けていました
しかし、今は夫のあほな言い分には負けないどころか
‘ふざけるな、不倫までしておいてお金も入れ
ないなんて‘
という自分が出ています
夫はそのS さんが、強くなっている事をもちろん肌で
感じているのです
前よりも横柄な態度は減ってきましたが、相変わらず
ブス女には、そそくさとS さんの目を盗んで会いに行
きます
そこにS さんも、持久戦を強いられていました
しかし、逆にその辛抱の時間がS さんを強くしていき
ます
その背景にも、S さんを心から励ましてくれている相
談者の献身的な思いがあるのです
S さんがくじけそうになると、
‘それでいいの、いいはずないでしょう‘
‘負けちゃダメ、こんな事で負けたらだめ‘
と懸命に声をかけてくれるのです
その言葉は、S さんの気持ちをすぐに弱気から脱出さ
せてくれます
S さんは、探偵頼んで夫とブス女の密会を撮ってもら
います
そると、後はブス女に対決をする事だけが目標になっ
てきます
ただ、このブス女もしたたかなバツイチの40女です
一筋縄では、いかない事も重々承知です
やはり、こういう対決の前には準備が必要です
その時にも、一番力を貸してくれたのは相談者の仲間
です
そのブス女の住所に一番近い相談者が、一緒に女の家
まで、下見に同行してくれる事になりました
S さんの自宅からは、車でも2時間以上はかかるとこ
ろですから、一人で行けば心細いわけです
その状況を一番知っているのも相談者仲間です
そこに、大きな大きなパワーをもらっている事をS さ
んも心から感謝します
下見に行くと、車の中で相談者仲間が
‘この出口から出てくるはずだから、ここ
で待つ方がいい‘
‘女に絶対に言葉と態度で負けちゃダメ‘
といろいろと自分の経験を元に話してくれます
こんなに実践的なフォローはありません
地獄の底に、女神様がいるかのような感覚です
そして、いろいろと準備を整えている中で、あとは前
に迷惑をかけている社長に、どうするかを考えます
ブス女に対決すれば、この馬鹿な女は必ず夫に伝える
はずです
そしてまた夫が逆ギレをしてきますが、夫が一番弱い
のは社長です
もう二度と会派に迷惑はかけない、この女には接触は
しない、という覚書を交わしているわけです
そういう意味でも、この社長には今の懲りないあほな
夫とブス女の状況を先に伝えておく事が大事です
そのために、S さんは社長をよく知る、友人にも協力
してもらいます
S さんは夫の一番の弱みである社長にも、現状を伝え
る必要があると考えます
そもそも会社に迷惑をかけておいて、まだこのブス女
に引っ張られているバカな男に、社長にも申し訳ない
という思いです
そして、その事をS さんは社長をよく知る友人からこ
の現状を伝えてもらいました
もちろん社長も懲りないバカな夫に対して、怒りを出
します
そして、すぐに夫を呼び出して話を聞いたようです
夫はその日に帰ってきてS さんに
‘社長に話してうれしかった?‘
と皮肉を込めて言います
しかし、S さんにとっては夫のアホで惨めな言葉にも
何も心は動きません
むしろ、
‘こんなチキンの夫に見下されていた自分に
腹が立つ‘
という怒りだけです
そして、夫の事はもう後回しで、とにかくブス女との
対決です
そして、相談者仲間が一緒に行ってくれたおかげで、
勇気をもらい、ブス女の勤務先を割り出すのもクリア
できたのです
そして、夫は社長に二度目の怒りをぶつけられてシュ
ンとしている間に、ブス女への対決を決行します
S さんは、ブス女との対決を控えている、その前にお
子さんの成長を、見ておく自分の時間を作ります
お子さんはS さんの元を離れて勉学に励んでいます
そしてその成果発表会を見てから、ブス女との戦いに
臨む事にします
遠く離れていても、父親の不倫に負けないでと応援し
てくれる子供さんの成長を、S さんも心から祝福した
いという思いです
そして、そのお子さんの発表会を見てさらに元気をも
らいます
そして、相談者仲間にももらったパワーをぶつける日
が近づいてきます
夫は社長に怒られて、本当に情けない姿をさらし出し
前の不倫で怒られた時には、S さんも茫然自失として
いましたが、今はそんな自分はいません
一度ならず二度も、多くの人を裏切った夫とブス女に
は、自分の怒りや憎しみをしっかりと出さなければ気
が済まないのです
S さんは、ブス女との対決の前にお子さんの成長や相
談者仲間からもらったパワーに加え、夫のあほさを怒
りに変える自分で臨むます
その自分は、私のところに最初にカウンセリングに来
た時の自分はいません
本当に自分が妻として、母親として、女性として多く
の立場ですべき事は何かを反芻して考えてきた自分が
います
そこにも多くの方の思いや共感、また𠮟咤激励があっ
たのは間違いありません
そして、逆に自分の後から相談者になった方にも逆に
励ます自分もいます
それは、まるで自分に言い聞かせるかのような思いで
その相談者には言うのです
夫の不倫という生き地獄の中から、自分でもがいてつ
かんだ大事な人間関係です
それは今までの人生では、決して感じた事も思った事
もない関係です
しかし、こういう状況で自分がやっている事を多くの
方が知ってくれていたり、逆に知ってあげる事が人生
に、大きな意味をもたらす事を感じています
それをもって、このブス女の対決に臨みました
S さんは、いろいろな方との人間関係を作った中でも
らったパワーを持って、ブス女との対決に臨みました
そのブス女の家には、相談者仲間が本当に自分の事以
上に思ってくれて、一緒に下見に行ってくれました
その時に、S さんにくれたアドバイスを忘れてはいけ
ないという思いです
そして、ブス女が家から出てくるところにめがけて
声をかけます
‘〇〇だよね、〇〇だけどわかるでしょう‘
と、とにかく強い気持ちでいきます
その中で、しっかりと考えてきた事をぶつけます
もちろん、この最低なブス女はS さんの突然の声掛け
にびっくりするものの、ただでは転ばない図々しい態
度を出します
‘何なんですか、知りません‘
‘知らないわけないでしょう‘
‘私も騙されていたんだから‘
‘そんなの通用するはずないでしょう‘
‘とにかく今日は仕事に行かせてください‘
‘逃げるつもりでしょう‘
‘仕事が終わったら話します‘
‘絶対ににげないよね‘
‘逃げません、仕事に行かせてください‘
というやり取りで、ブス女が仕事が終わるのを待つ事
にします
Sさんは、前から機会をうかがっていたブス女との対決
の日を迎えました
その日が来るのを数か月待った自分がいます
証拠もさる事ながら、自分の気持ちを強くする事やお
子さんにも話をする事、周りの迷惑をかけてきた方に
もしっかりと説明できるようにする事など、いろいろ
な事象に時間を割いて来ました
それもこれも、馬鹿な夫と図々しくも常識はずれなブ
ス女が、本当に人の迷惑顧みずにやっている事がすべ
ての原因です
それらの事を、多くの相談者仲間にも助けてもらいな
がら、ブス女との対決までこぎつけました
そこには、生半可な気持ちではない自分がいます
そして、ブス女もあった瞬間、S さんの気迫を感じた
ようでしどろもどろで、言い訳がましい事を言います
しかしS さんからすると本当に関係ない、図々しい女
の醜い姿でしかありません
そして、仕事だけは行かせてほしと言うブス女に、仕
事が終わってから話をするために、待つ事にします
そして、ブス女に対しては仕事が終わってからしっか
りと詰めました
このふてぶてしい女を叩かなければ、今までお世話に
なった相談者仲間や心配をかけているお子さん、夫の
会社の関係者、そして何より自分が納得しません
その思いで、バカな夫のせいにしているブス女を叩き
ました
このブス女にも子供がいるのを知っています
同じ母親としてあり得ない行動をしている女に、同性
としても許せない気持ちでした
そして、自分の考えている言葉をぶつけてきました
夫との関係は、これからどうなるかは誰にもわかりま
せん
しかし、そんな事よりも人生で自分のプライドという
大事なものを失いかけていた自分から、褒めるくらい
の自分にしたのです
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