公開日 2018年7月10日 最終更新日 2021年3月13日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃、夫の浮気、夫婦問題に悩んでいる方に接していますが、相談者の中にある
夫婦像というのもが、お話しを聞いている中では非常に曖昧であるにも拘わらず
どこか確固たるものがあるような感覚があります
『あれだけ優しかった夫が不倫するなんて信じられない』
『家族に優しかった夫です、こんな事になるなんて』
『どうしてこうなったのか、何がいけなかったのか』
と、しっかりしていた夫婦や家族が原因不明の災難に襲われているという心境です
しかし、その
`しっかりしていた夫婦や家族`
というのは何が根拠なのかと言っても、正直感覚的なものでしかないのです
確かに結婚生活が数年経過して、子供ももうけているというような家族であれば
その形だけがしっかりしているという感覚になるわけです
しかし、それでも夫の不倫が起こるのは夫婦や家族というものが形式的なものとは
違って、ちょっとした事で揺らぐという事を示唆しています
私が相談者に
『夫婦がよくわからなくなってきました』
『夫婦って何なんでしょう』
と聞かれる言葉に対して
『戸籍が一つという事です』
『夫婦は離婚していない男女、それだけです』
という表現をします
それは私の心から思っている夫婦像です
相談者の多くは、夫婦という関係に子持ちや愛情を必須にしています
しかし、夫の不倫が起こるとそれらが感じられないから夫婦に疑念が生じる
では夫婦を続ける意味がないと言って離婚するのかといえばノーです
なぜなら、夫がいなければ主に経済的に困る事はわかっている
戸籍が一つであれば扶養の義務が生じるわけで、それは気持ちや愛情などとは別の
夫婦を続ける理由があるのです
つまり、夫婦に必要と考えているお互いの気持ちや愛情を必須条件にしているのは
自分の感覚でしかないのです
仮に
『愛情は注ぐから離婚してくれ』
と夫から言われて
『愛情をくれるなら離婚してもいい』
という妻はいません
なぜなら、戸籍が一つである事によって生じる権利や義務がなくなる事を本能的に
わかっているからです
夫婦を確固たるものとしているのは、婚姻制度の権利義務が明確だからです
気持ちや愛情という常に変動するもので、夫婦を測っている自分をやめるのです
夫の不倫は感覚で捉えている夫婦から、法律に照らし合わせた権利と義務を知る
転機なのです
それを知ったうえで、好きとか嫌いとかの感情を勝手に夫や自分が足したり加えて
いるという実態に変えるのです
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