公開日 2022年5月1日 最終更新日 2024年2月26日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃夫の不倫に悩む相談者に接していますが、その相談者の方の思考というものも
人によって全然違うわけです
それは、生まれも育ちも性格も違うわけですから当然です
目次
こんな事が起こるなんて思ってもみなかった
この夫の不倫に関しても、
『こんな事が起こるなんて思ってもみなかった』
と思う人もいれば
『こういう事も起こる、それはどこかで覚悟していた』
と言う人もいます
その考えには正解や不正解はないのです
誰がどんな思いを持っても、
‘間違いではない‘
のです
そういう意味では、夫婦もこうでなければいけないという決まりはありません
どんな夫婦でも、婚姻関係があれば成立しているのです
人に迷惑をかける事はあり得ない事
しかし、そこに不倫という悪事を容認する事はあり得ないのです
人にはいろいろな考えがあるのは、自然な事ですが
‘人に迷惑をかける事‘
を、
『それはそれでいいんじゃない』
なんてあり得ないわけです
それを、夫とアホなブス女は
『別に私たちがよければ、それでいいでしょう』
という思考しかないのです
それは考えでも何でもない、ただの
- ‘愚行‘
- ‘犯罪‘
- ‘悪事‘
でしかないのです
それは、他人の夫の不倫であればうんもすんもなくそう思うはずです
夫の不倫は嘘でしょうという思い
しかし、多くの相談者は自分の夫の不倫では
- 『何であなたがこんな事をするの、嘘でしょう』
- 『あなたに限って不倫なんてあり得ない』
- 『私の知っているあなたじゃない、信じられない』
という思考になります
要は不倫という同じ事象でも
‘他人の夫の不倫‘
と
‘自分の夫の不倫‘
では、全然違う捉え方になる事も珍しくないのです
不倫という事象は、自分の夫であろうが他人の夫であろうが同じです
しかし、その主体者が誰かで全く違う見方になっているのです
しかも、不倫というのは小学生でも
- 『不倫って駄目な事なんでしょう』
- 『不倫て恥ずかしい事でしょう』
- 『不倫はいけない事でしょう』
という、定義です
不倫のダメさを大の大人がわからないはずはない
ましてや、不倫のダメさを大の大人がわからないはずはないのです
しかし、相談者は不倫の見方を
‘人によって変えている‘
自分に気付かないのです
他人と思考が違うのは全然かまわないのです
しかし、
‘ダメなものはダメ‘
が、そのやっている人間によって見方が違っていいはずがないのです
思考の多様性に正解とか、間違いはそれほど明確にはありません
例えば
『夫婦は一緒に暮らさなくてもいい、別居しているけど何も問題ない』
と言う人もいれば
『夫婦は毎日会話がなければ、一緒に住んでいる意味がない』
と言う人もいます
または、
『子供のための夫婦、子供にとって父親と母親が必要と言うだけ』
という考えで夫婦を続けているケースもあります
夫婦の関係性はそれぞれ夫婦の許容であれば問題ない
そういう夫婦の形というか、関係性はそれぞれ夫婦の許容であれば問題ないわけです
つまり、夫と妻の総意でそうであれば夫婦が成立する事です
しかし、夫の不倫は夫婦の話でも何でもないわけです
夫婦の合意とか、話し合いで何とかするようなものでも何でもない
夫は不倫当事者、いわゆる犯罪者であり加害者です
妻はそこに悩みを受けてしまう、被害者です
もっと言えば、家族や親族も多くの不安や心配を受けている被害者です
そういう不倫の実態を、客観的に見なければいけないのです
言うなれば、
‘他人の夫の不倫‘
と
‘自分の夫の不倫‘
に、差がない感覚が必要です
自分に降りかかる事と他人に起こる事にそれほど差はない
自分に降りかかる事と、他人に起こる事にそれほど差はないのです
後者であれば客観的に
- 『不倫を起こす夫なんて、本当に許せない』
- 『不倫で家族をないがしろにする夫には、妻も強く出るべき』
- 『不倫が本当に多くの人を傷つけている事を、わかっていない』
と、憤りを感じるわけです
それが前者の自分の夫では
- 『あなたを苦しめていたのね、本当にダメな妻』
- 『もっと優しくしてあげればよかった、愛想尽かしたのね』
- 『私がわかっていなかった、もう一度チャンスを下さい』
位の、自分を夫の下にしてしまう自分が出てきます
自分や夫の特別視が邪魔をする
その差は何か
それは、良くも悪くも
‘自分や夫の特別視‘
です
自分たち夫婦は、世の中の人とそれほど変わらないわけです
もし何か特別感を持っているのは、大きな勘違いです
仮に夫婦で多少お金を持っていたり、社会的立場があったとしても知れているのです
また、夫が野心家であろうが自分に自信があるように見えても所詮
‘井の中の蛙‘
レベルです
私が長年カウンセリングを続けている中で、ものすごく特別感のある夫婦は皆無です
もしそう思っている相談者がいたとしたら、狭い世の中に生きている証拠です
社会的ルールが人によって大きく違うわけはない
日本という国では、全国津々浦々義務教育が行き届いてあるレベルでモラルや道徳が
あるわけです
大人になってそういう、
‘社会的ルール‘
が、人によって大きく違うわけはないのです
いや、違ってはいけないのです
世の中の一員だった自分が夫の妻という自分になってしまう
しかし、夫婦という枠組みに入るとどこかで
‘世の中の一員‘
のはずだった自分が
‘夫の妻‘
というだけの自分になってしまうのです
そこから知らず知らずのうちに、夫や自分への特別視が浸食しているのです
それほど他の男と変わりはしない夫を
- 『うちの夫は頑固です、何を言っても聞き入れません』
- 『他の旦那は知りませんが、本当に外面がいいです』
- 『夫は自分が可愛い、自分が大事です』
というように、
‘世界に類を見ない男‘
のように、恥ずかしげもなくまつりたてているのです
特別感を持っていた自分が本当に恥ずかしくなる
そこら辺に転がっている男でしかない夫を、そういう捉え方をしている事で妻も
特別感を自分に作ってしまっているのです
そういう状況の中で、カウンセリングを受けた方にはお互いに交流の場を設けている
わけですが、その特別感を持っていた自分が本当に恥ずかしくなるのです
『うちの夫は○○ですけどいかがですか』
と言うと、
- 『うちも一緒、同じだよ』
- 『私も最初はそんな風に思っていたけど、全然変わらないから』
と、即答で夫の特別感なんてそれほど大した差はないという事を聞くのです
そこから、
『自分は夫と自分をどこかで特別な存在にしていたんだ』
という事に気付きます
いや、むしろ他の相談者の夫の話を聞くと
- 『こんなとんでもない夫がいるんだ』
- 『正直、うちの夫位は可愛いものなんだ』
というように、他人の夫婦を知らなければわからない事を発見します
夫の不倫に特別感を持つ自分が世の中から大きく外れている
夫の不倫に特別感を持つ自分が、世の中から大きく外れている事に気付くのです
夫特別でも何でもなく、
- ‘普通にアホ‘
- ‘大差なくバカ‘
- ‘そこら辺にいる情けない男‘
という感覚が、自分の目を覚まさせて強くするのです
そこに辿り着いてもらうためにも、カウンセリングでは多くの実例をお話しして
『あるあるの不倫に弱っている場合じゃないんだ』
と、心を新たにしてもらうのです
世の中、何もわからず特別感を持っている自分が自分を弱くしているのです
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