離婚するかしないか悩む必要はない、不倫の対処に集中したら自ずと決まる
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃夫婦について悩む相談者に接していますが、夫の不倫が起こるとどうすれば
いいか誰だってわからないわけです
『本当にこんな事をしたのかしら、何かの間違いでは』
『とにかく、確かな証拠を掴まなければいけない』
『夫にどうしてこんなことしたのか聞きたい』
など、様々な考えや想いが錯綜します
不倫発覚で起こってもいない事に不安になる
不安は防衛本能であり程度問題
妻として考えるべき事としては、もちろん不倫の対処もありますが、同時にその
先の事をいろいろ頭の中で思い浮かべて混乱してしまいます
『もし本当であれば、夫婦はどうなってしまうのか』
『離婚なんて言い出したらどうしよう』
『何か言えば逆ギレするかも』
という、まだ起こってもいない事を考えてしまいます
それはそれで不安から来るものですから、防衛本能が働いている証拠でもあります
しかし、その不安を思い浮かべるのも程度問題です
相談者と最初にお会いして、お話をすると起こってもいない事やあまりにも悪い方に
考えすぎになっている方が多いわけです
不安を過大にしている例
ここで、不安に思うよくある例を挙げてみます
お金を入れなくなるのでは
もし夫がお金を入れなくなれば婚姻費用の調停を起こす事で、生活費の支払いを
しなければいけません
夫には、家族を扶養する義務が常にあるのです
別居するのでは
別居するとなると夫は部屋代の負担が発生しますし、仮に出ていったとしても
勝手に出て行ったわけですから、そうそう離婚事由にはならないわけです
離婚調停を起こすのでは
離婚は妻の同意がなければできませんし、有責配偶者ですからなおさらです
また、子供さんの年齢や人数や婚姻期間の長さでも、そうそうできるものでは
ありません
というようにいろいろな防御策がありますし、現実的に夫の好き勝手にはなりません
不倫の実態把握を優先する
不安を持つ事よりも、目の前に起こっている事の実態把握が先です
夫の不倫がいつから起こっているのか、どういうきっかけなのか、相手は誰なのか
等、確認すべき事が数多くあります
そういう事を知る事が、まず最優先です
何でもそうですが、何かトラブルが起こればその原因を追究しなければ解消する
手立てがないワケです
また、火事等と違って起こっている現象にすぐ対処できないのが不倫です
火事であればウンもスンもなく、消火活動が最優先です
その原因の特定は、消火が終わってからです
しかし、不倫は目に見えないところで起こっていますから、消火活動ができない
わけです
逆に言えば、原因を追究してから消火するしかないのです
それを中途半端に夫を詰めると結局種火が残ってしまい、水面下で続いてしまう
ケースが殆どです
なぜなら、不倫相手の女の素性がよくわからないうちに夫に
『お願いだからやめて』
『私を苦しめないで』
『何でこんな事するの』
と懇願や怒りをぶつけても、その場限りの反省だったり逆ギレを受けてしまう事も十分
にあります
不倫の対処を進める事で不安が減る
そういう意味でも、不倫の対処というのは苦しいわけですが、その対処は勇気を持って
進めていくと、少しずつ状況が変わっていきます
スマホや持ち物チェック
そのために夫の不倫の原因に近づくには、スマホや持ち物をチェックする事も重要です
そこから相手の女にたどり着く事で、
『やっぱりにらんでいた社内の部下だった』
『もしやと思っていたけど、元カノが出てきた』
『趣味仲間の女が怪しいと思っていたけど、そうだった』
というように、腑に落ちる結果も出てきます
そこから不貞証拠を確保する事になりますが、どうしても探偵に飛びついてしまう方も
少なくありませんが、焦って依頼しないようにすべきです
なぜなら、一人でできる事も多くありますし、弱っているところに依頼すると、足元
を見られて、数百万円を払ってしまうというケースも数多くあります
引き続き夫のスマホや領収証やレシートのチェック、車にボイレコやGPSを装着する事
でわかっていなかった事もわかってきます
不安より怒りが強くなる
そういうアクションを取っていく事で、夫に別居されるのではとか離婚されるのでは
という不安よりも、冷静さや怒りの方が強くなってきます
また、かつて夫の
『お前とは無理だから』
『俺には俺の人生がある』
『もう別れよう、時間がないんだ』
『俺の事は放っておいてくれ』
と、とにかく怖くてしかなかった言葉が
『結局陰で不倫しているだけでしょう』
『私に後ろめたいから強気に出ただけでしょう』
『あなたの言っている事は本当にしょうもない言い訳』
と、ばからしいほどに聞こえてきます
そう考えると先読みばかりする事で、目の前の事実を必要以上に大きく見ていたり、
見誤ってしまう事も少なくありません
不倫の陰には相手の女の指南がある
そもそもこのような夫のアクションの裏には、相手の女の指南があります
『奥さんは奥さんで自由にやっているんでしょう、やりたい事しましょう』
『いつも一緒にいたい、お家から出たら』
『私の事をどうするの、奥さんと離婚してくれないの』
というように、つつかれているからこそです
なるべく家庭も不倫も両立させたい夫が、一人でいろいろと起こす事は考えにくい
わけです
そういう事は、不倫の対処をする事で
『相手の女が言っているからこんな事を言うんだ』
と頭の中で結び付いてきます
それを先々の事だけを考えると、なかなか相手の女に頭が回らないのです
人生は予定は未定の連続
このように、相談者が
『私は離婚した方がいいのでしょうか』
『夫とは絶対に別れたくありません』
『夫は不倫を続けてどうしたいのでしょうか』
と、起こってもいない事や想像の話が中心になっている状況から
『これを見れば相手の女との親密度がわかる』
『夫があほだとよくわかった』
『離婚するかしないかは、私が決める事』
と、かつて不安だった答えを自分で出しているのです
誰だって、今後の人生がどうなるのか不安になります
しかし、そもそも不倫なんて誰もが
‘信じられない‘
事象でしかありません
それを目の当たりにして、先の事を考えても余計に無駄なエネルギーを使ってしまう
だけなのです
まずは不倫の対処をした後に、自分の見える世界が変わっていきます
まだ山のふもとにいるのに、
『山頂はどうなっているのか』
『このルートでいいのか』
『何かいるのか』
というように、勝手に想像ばかりをしているようなものです
そこから一歩一歩踏み出していくと、思ったより足が動かないとか息が切れるとか
高山病にかかるなど、体感する事が数多く出てきます
イメージではなく、現実的に山頂を目指す感覚です
そういう状況から、
『少し慣れてきたから、体も弱っていない』
『想像よりも、さらに相手の女はブスだった』
『夫の言葉に翻弄されなくなった』
という自分が出てきます
先々の事を考える事も大事ですが、
‘予定は未定‘
ですし、
‘一寸先は闇‘
が人生です
離婚するかしないかは不倫の対処の後に決まる
それを一番よく現しているのが、夫との結婚です
と思っていたのが、本当に苦しい思いになっているのです
『これからの人生幸せ、もう心配ない』
『何も不安はない、私は大舟に乗った感覚』
『わからない事は夫に聞けばいい』
というように、将来の事を想像していたはずですが、その通りにはいかなかった
わけです
勝手に先々の事までイメージしても、その通りになるわけではない事をまざまざと
感じているはずです
このように先々の事はあまり考えすぎずに、その時が来たら考える方が判断力も出る
はずです
カウンセリングで相談者が頭の中で先走らないで、目の前の不倫の対処に集中すると
その後の状況に合わせて夫婦を進めると自分の納得が大きくなるのです
別居するもしないも離婚するかしないかも、全ては状況を自分で変えた後に考える事
でしかないのです
相談実例
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