公開日 2017年7月10日 最終更新日 2021年3月17日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃、夫の浮気、夫婦問題に悩んでいる方に接していますが、相談者にとって不倫は
まさに青天の霹靂というべき状況です 多くの相談者があり得ないという気持ちで、
呆然とするわけです
私がカウンセリングでお話しする中には、そういう心境をどういう考えに変えるか
という事です
『お前にはもう俺の事を何もしてもらいたくない』
『俺はお前とはやっていけない』
『俺はもう決めている、何を言っても無駄だから』
という言葉に、相談者は
『私たちは夫婦じゃないの』
『私は妻としてどうすればいいの』
『私の夫はあなたしかいないの、お願いだから戻ってきて』
という懇願が出てくるのです
そういう心境になるのは夫婦という関係では当然ですが、ここで考えるべき事は
‘事実は一つではなく二つが共存する‘
という事です
どういう事かと言いますと、そもそも夫婦という関係は日本の法律で決められた
婚姻制度に基づいている事実です
そして、夫の不倫も一つの事実です
その言うなれば相反する事が同時に起こっているのです
頭の中で考えると、夫婦関係と不倫というのは同時に起こってはいけないわけです
しかし、それはあくまでも頭の中の事であって、現実はあってはいけない事が同時
に起こっているのです
そこに気付いてもらうのが私の役目です
相談者は何かの事実や何かの物事を多様的に見ていないのです
『この現象はこの通りにしかならない』
『これは他に考えようがない』
といういわゆる決めつけをしているのです
夫婦に不倫はありえないと思っていても、現実は起こっています
ルールや決まり事では
『結婚したら不倫なんていけない』
『夫婦で相手を傷つけてはいけない』
『お互いに尊敬しあって仲良く暮らすのが夫婦』
です
しかし、現実には相反する夫婦と不倫が共存しているのです
最初はその二つの事実が同時に起こっている事を受け止めれないわけですが、
私の相談者はカウンセリングの中で徐々に受け止める自分を作っていくのです
頭の中では共存しない事実より、共存する現実を時間をかけながら優先させる
のです
『夫は不倫なんてしないと思い込んでいただけですね』
『夫に限ってあり得ないというのは自分の都合のいい考えでした』
という自分がわかってきます
それも、かつては自分と同じように考えていた先輩相談者が教えてくれるから
です
『私もあなたと同じように夫を絶対の存在にしていたけど、それは自分が傷つき
たくなかったからと分かったの』
『あなたの気持ちはよく分かるけど、そう思っていたのはあなただけじゃない
私たちも同じ』
と言ってもらう事で、夫の崇拝というか信仰から徐々に洗脳が解けていくのです
『自分の人生をこんな頼りない男に預けていたのかと思うと本当に情けない』
と思うのです
そこから、自分の見ているものや考えている事だけではなく、現実は不都合な事が
数多く存在する世の中を知るのです
それを知る事で自分が現実をしっかり見る能力が備わってくるという期待に変わる
のです
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