公開日 2016年5月29日 最終更新日 2021年3月10日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
日頃、夫の浮気、夫婦問題に悩んでいる方に接していますが、そもそも相談者が私の
ような見ず知らずの人間に、夫婦の事を相談に来るのはなぜか
もちろん、苦しくて誰にも話せない、どうしたらいのかわからないという心理に陥って
いるからですが、その心理の底には
‘孤独から一刻も早く抜け出たい‘
という思いがあるのです
もちろん、夫の不倫には具体的なアドバイスが必要ですが、その前に
『とにかく話ができる人が欲しい』
という気持ちが強く出ます
相談者は普段は何か困った事や相談事があればママ友とか、学生時代の友人とかに
話ができる相手がいます
しかし、夫の不倫については相談できる相手はなかなかいません
心のどこかに羞恥心が出て、
『この話をしたらどこまで広がるのか不安で話せない』
『こんなの恥ずかしくて絶対できない』
『こんな話、笑いものになるに決まっている』
という思いが孤独をさらに深めるのです
その思いがあった人が、意を決して私のカウンセリングを受けた時には
『やっと話ができる相手を見つけた』
という思いで、堰を切ったように話し出します
その思いは、相談者の安堵の表情を見ればよくよくわかります
そして、その状況を説明し切った後は、
『出せるものは出した』
『どうするかは別として、聞いてくれる人に話せた』
と、ひとまずは落ち着いて、今度はアドバイスを聞きたいという心理になるのです
その心理状態を作って初めて次に向かえるのですから、相談者がそれまでの弱った
状況から脱するには本当に時間もエネルギーが必要な事は当然です
私も毎日相談者に接していますので、人間の弱さをまじまじと感じます
それは私も同じで、何かあるとすぐに弱くなる自分が出てきます
しかし、それが解消するのは人と会っている時です
何か不安が生じても、誰かと話していると
『自分は一人ではない』
『自分を知ってくれている人がいる』
という実感が、その不安を解消してくれるのです
夫の不倫なんていう今まで経験した事のない不安に、一人で解消できる人はそうそう
いません
やはり、人間は自分と同じような事を経験した人を本能的に求めるのです
カウンセリングでは、アドバイスと共にそういう相談者の交流をお勧めするのですが
その交流こそが半分カウンセリングをしているようなものです
そこで
『私だけじゃなかった、私がおかしいわけではない』
という思いを持てる事が大事なのです
それをカウンセリングに取り入れるのは、相談者にとって話せる相手を本当に心から
切望している事をわかっているからです
私の相談者が早く立ち直るのは、相談者同士で毎日毎日元気になる言葉のシャワーを
浴びているからなのです
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