公開日 2020年12月7日 最終更新日 2021年1月1日
夫婦カウンセラーの木村泰之です
夫の不倫に悩む相談者にとっては、私の考えや思いを聞いていろいろな事を
理解して行動に移してもらうわけです
そこから自分自身も考えや生き方を変えていくのです
もちろん、相談者の今までの人生の全てを知っているわけではないですから
私が相談者の多くの事を変えるわけではない
と言いますか、私が変えるきっかけを作るだけです
『夫の不倫で自分が苦しい思いをして、そこから自分だけの人生を考える
ようになりました』
『私が平和ボケで生きてきた事が嫌というほどわかりました』
『夫婦をわかっていたような気になっていただけでした』
というように、カウンセリングを受ける前の
『夫と私は運命共同体、夫の考えている事は私が全部知らなければいけない』
『ある程度夫婦で、大変な事を乗り越えてきました』
『夫の事は私が一番わかっている、私の事も夫が一番わかっている』
というように、夫婦が強固な関係なのになぜ不倫が起こるのかという不思議な
思いが、大きな勘違いだとわかるのです
そもそも夫婦には、不倫に関係なく日頃もいろいろな事が起こっています
その中では夫婦という目に見えない力で、何とかしのげていたはずです
しかし、不倫というものは夫婦の力では及ばない事が多々あるのです
なぜかと言えば、
‘夫婦の前提‘
が崩れているからです
前提というのは何か
それは相互扶助の関係という事です
相互扶助というのは、わかりやすく言えば真摯な気持ちでお互いをサポート
するという事です
改めて書かなくても、それが夫婦の大前提に他なりません
しかし、不倫というものは夫の方が先に反故にしているのです
夫婦の痴話げんかとワケが違い、そこには多くの人に迷惑をかけている悪事
があるそれを相互扶助の関係である夫が片棒を担いでいるわけです
その状況では夫婦の前提は吹き飛んでいるにもかかわらず、相談者の頭は
『夫はそんな事をする人ではない』
という、前提ありきの自分です
それは結婚する際には
『私が一番嫌なのは浮気する事、それさえなければ私は結婚してもいい』
『私を誰よりも愛してくれると言ってくれる、裏切らないといってくれる』
という約束をしている相談者もいます
それを誓っていたにもかかわらず、こういう状況になるのは誰でも受け入れ
難い事なのです
しかし、実際にはこういう事が起こるのが人生です
夫婦というものは、正常に動いていれば二人の感情の中で何とかやっていける
それがいざ夫婦の前提が崩れている状態では、夫婦が紙切れ一枚の関係という
位に希薄になっているのです
前提がなくても、それはそれでれっきとした夫婦という事を受け入れる自分を
作るのです
なぜなら、相互扶助という夫婦の前提はあくまで標準ではなく努力の先に出て
来るものです
不倫という実態はどこかで夫婦が緩んでいて、相手に尊重したり真摯な気持ち
で接する事ができていない現象なのです
要は自分たちでその前提を軽視している状況だと理解する事が大事なのです
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